半袖を着た時や食事中など、腕は何かと人から見られやすい部位です。
そのため、全身の中でも特に腕のムダ毛処理に気を使っている方は多いでしょう。
しかし、頻繁に腕毛の処理をしていると、いつのまにか肌へのダメージが蓄積する可能性があります。
本記事では、腕毛の特徴や処理の方法、腕毛処理に潜む肌トラブルについて解説します。
腕毛の特徴や処理ごとのメリット・デメリットを十分に把握したうえで、なるべく肌に優しい方法を選び、ムダ毛が目立たないツルツルな腕を目指しましょう。
腕の毛には、大きく分けて2つの特徴があります。
ひとつは、人に見られやすい部分であるということです。そのため、少しだけ生えた毛も気になってしまうため、処理回数が多くなり、肌へのダメージが蓄積しやすくなります。
もうひとつの特徴は、生えている範囲が広いことです。その分処理範囲も広くなり、丁寧に処理するとかなりの時間がかかります。
処理時間を短くしようとカミソリやシェーバーで一気に処理すると、つい肌を傷つけやすくなることも問題です。
腕のムダ毛を処理するうえで知っておきたいのが「毛周期」です。毛周期とは、毛が生えてから抜け落ちるまでのサイクルのことです。
毛周期は、毛が成長し肌の表面に現れはじめる「成長初期」、毛が伸びていく「成長後期」、毛の成長が止まり自然と抜け落ちる「退行期」、新しい毛を生やす準備をしている「休止期」の4つで構成されています。
見えている体毛のうち全体の10~20%が成長期にあたるといわれています。一般的に、腕の毛周期は「成長期」から「退行期」までが3~4ヶ月、「休止期」が4~5ヶ月です。
ただし、1本1本の毛周期は異なります。「処理してもすぐに毛が生えてくる」と感じる理由は、成長期の毛を処理しても、そのあと成長期を迎えた毛がすぐに伸びてくるためです。
腕毛の処理方法やそれぞれのメリット・デメリットを解説します。
メリット・デメリットを十分に把握したうえで、自分に合った腕毛処理を実践しましょう。
カミソリ・シェーバーを使えば、手軽に腕の毛を処理できます。100円台~3,000円程度と価格も安く、ドラッグストアやコンビニなどで簡単に手に入ることもメリットです。
一方、手軽なぶん処理回数が多くなり、肌への負担が大きくなりやすい点がデメリットです。肌表面の必要な角質まで剃ってしまい、乾燥や肌荒れなどのトラブルを起こすリスクもあります。
シェービング後に伸びてくる毛がチクチクするため、毛が伸びてきたらすぐにシェービングを行い、処理回数が増えてしまうという方も多いでしょう。
生えてくる毛を剃るだけなので、定期的に同じ量のケアを続けていかなくてはならないのが特徴です。
【代官山クリニック 蘆田英珠先生のコメント】
カミソリだと肌をこすることに繋がり、誤った自己処理であればよりお肌を痛めてしまう可能性があります。
また、男性のヒゲや女性の夏の脇など、ちょっとでも生えていたら目立つところは、毎日ムダ毛処理しちゃいますよね。うっかりしちゃうと、出血するくらいまで傷つけることもあるので、それをやらなくていいならやらない方が、お肌にはいいですよね。
除毛クリームを使う場合、広範囲の腕の毛を一気に処理しやすい点がメリットです。シェービングと異なり、伸びてきた毛先がチクチクしにくいため、ツルツルな腕を目指したい方に向いています。
一方で、毛の主成分であるタンパク質(ケラチン)を溶かす有効成分が入っているため、肌が弱い方や敏感肌の方には合わない可能性があります。
シェービングと同様、除毛クリームは生えている毛を取り除くだけです。毛が伸びるたびに処理をしないといけないため、長期的に見ると費用がかさんで高額になるというデメリットもあります。
ワックスによるムダ毛処理は、温めた専用ワックスを皮膚に塗り、冷えて固まったら一気に剥がして処理する方法です。また、腕の細かい産毛や古い角質を取り除けます。毛根から毛を処理するため、一度の処理で一定期間きれいな状態を保てる点もメリットです。
一方、ワックスを剥がすときに強い痛みを伴うため、痛みが苦手な人には向いていません。人によっては、肌に赤みやヒリつきなどが出る可能性もあります。
また、抜けやすくするために、毛の長さが1cm程度必要です。腕の毛が濃い方や、伸ばしておくことに抵抗がある方にとってはデメリットとなります。
クリニックやサロンのメリットは、徐々にムダ毛が目立ちにくくなる点です。クリニックで行う施術なら、しっかり通うことで長期間の効果が期待できます。
シェービングや除毛クリームと違って、ムダ毛が目立ちにくくなる効果を感じやすいため、美容のモチベーションも高まるでしょう。
ムダ毛が少なくなることで、毛穴のつまりや汚れが少なくなり、毛穴が目立ちにくくなるという効果も期待できます。
クリニック・サロンのデメリットは、費用が高額になりやすい点です。また、人気のクリニックやサロンでは、予約が取りづらいこともあります。急用が入ったら予約の取り直しをする必要があるなど、急な仕事や用事が入りやすい方には利用しづらい側面もあります。
光美容器は、メラニン色素(黒い色素)に反応して発生する熱でムダ毛にアプローチすることで、毛を目立ちにくくする方法です。
思いたったときに電源を入れるだけでムダ毛ケアができるので、サロンに行く時間を確保しにくい方に向いています。また、比較的痛みが少ないため、痛みが苦手な方にもおすすめです。
継続して使用することで、徐々に毛が目立ちにくくなります。IPL方式によるムダ毛ケアの場合、美肌効果も期待できるため、きれいに近づいていく実感が湧きやすい点もメリットです。
一方、自宅で簡単に使える分、操作を誤るとやけどなどのリスクがあり注意が必要です。
また、メラニン色素に反応させケアを行うため、極度に日焼けした肌には使えない可能性があります。
腕のムダ毛処理をカミソリやシェーバーでする場合、下記の肌トラブルに繋がる恐れがあります。
トラブル | 特徴 |
---|---|
色素沈着 | ターンオーバーが乱れた結果、メラニン色素が皮膚内に残り、肌が黒ずんで見える状態 |
埋没毛 | 肌が傷ついて毛穴が塞がり、その中で毛が成長している状態 |
毛嚢炎 | 肌が傷ついて毛穴やその周辺が炎症を起こしている状態 |
上記の肌トラブルは、いずれもカミソリやシェーバーで肌が傷つくことによって起こるものです。頻繁に処理することで、より発生しやすくなります。
一度肌トラブルが起こるとトラブルへのケアも必要になり、ムダ毛処理以外にも余計な時間とコストが発生してしまいます。
腕のムダ毛処理に関して、よくある質問と回答をまとめました。
それぞれ詳しく解説していきます。
答えは誤りです。腕毛を剃っても濃くなることはありません。
腕毛を剃ると濃く見える原因は、肌表面に出てくる毛の形が変わるからです。毛は毛根のほうが太いため、根元で剃ると断面が大きくなり、毛が濃くなったように見えます。
濃くなったように見えるだけで、実際に濃くなることはないため安心しましょう。
ムダ毛処理後、腕の毛穴が目立つのには主に4つの理由があります。
毛抜きは毛穴や肌にダメージを与え、毛穴が広がって目立つ原因となります。また、毛の流れに逆らってシェービングを行うと、毛穴が引っ張られて目立つ原因となるため気をつけましょう。
保湿不足や、埋没毛・色素沈着などの肌トラブルも毛穴が目立つ原因です。毛穴が目立つのが気になる方は、ぜひ光美容器を使ってみてください。シェービングや毛抜きに比べて肌トラブルが起こりにくく、美肌効果も期待できます。