筋肉の疲労回復

疲労の原因と回復法

筋肉疲労のおすすめ回復方法!

すぐに取り組めるリカバリー方法と予防の仕方

筋肉痛や疲労感などの筋肉疲労は、食事やストレッチを意識することで軽減が見込めます。
本記事では、筋肉疲労の原因やすぐに取り組める回復方法、予防方法を紹介していきます。
筋肉疲労の原因を把握して対処をすることで、効果的に筋肉疲労を軽減できるでしょう。
筋肉疲労の早期回復や予防をしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

1 筋肉疲労の原因とは

筋肉疲労とは筋肉の使いすぎによって疲労した状態を指し、本来であれば発揮できる筋肉のパフォーマンスが十分に発揮できなくなっていると言えます。
筋肉疲労の原因は、大きく分けてふたつです。
ひとつ目は、乳酸の蓄積や、乳酸が作られる過程で発生する水素イオンの作用によるものです。
以前までは強度の高い運動を行ったときに多く生成される乳酸そのものが疲労物質であると考えられてきましたが、最近では、乳酸が生成される過程で生じる水素イオンなどの作用で筋肉が酸性に傾くことも疲労の一因と考えられています(1)
ふたつ目は筋肉を動かす際のエネルギー源となる「筋グリコーゲン」の枯渇です。
筋肉を動かすときに必要なエネルギーが不足してしまうと筋肉が疲労状態になってしまい、本来のパフォーマンスを発揮することができなくなります。
何が原因で筋肉疲労が起きているかを正しく理解して対処していきましょう。

(1)参考:乳酸|e-ヘルスネット

2 筋肉疲労の症状

筋肉が疲労したときの症状は多数あり、一例として下記が挙げられます。

  • ・筋肉の痛み(筋肉痛)

  • ・筋肉のけいれん、筋肉のつり

  • ・身体に力が入らない

慢性的な筋肉疲労が起こったときは治るのにも時間がかかるため、筋肉の疲労を溜めないように普段からケアをすることが大切です。

3 筋肉疲労の回復を早める方法

筋肉疲労の回復は、タイミングや期間、筋肉疲労の程度で適切な回復法が異なります。
疲労の状態に合わせて、適切な方法で対処していきましょう。
以降では、運動、食事、ストレッチ、睡眠による疲労回復方法を紹介していきます。

軽い運動

高強度な運動をした直後など、短期間で筋肉疲労を回復させたい場合は、軽いジョギングやウォーキングをすることで回復が期待できます。
軽い運動で血流を良くすることで、乳酸が血液に運ばれてエネルギー源として再利用され、血液中の乳酸濃度を下げることができます。

軽い運動による筋肉疲労回復

食事

短期間で筋肉疲労を回復させたい場合は、筋肉のエネルギー源である筋グリコーゲンが枯渇しないように注意することが大切です。
筋グリコーゲンは、炭水化物が体内で分解されたもので、筋肉に蓄えられています。
筋グリコーゲンが枯渇すると運動中やトレーニング中に力が入りにくくなったり、筋肉のだるさを感じやすくなったりします。
運動後にすばやく筋グリコーゲンを補給するためには、運動終了後30分以内に糖質を摂取することが必要です(2)

食事による筋肉疲労回復

また、一般的に摂取した炭水化物が消化され筋グリコーゲンとして蓄えられ始めるまでには4時間ほどかかると言われているため(3)、トレーニングの数時間前に茶碗一杯程度の炭水化物を摂取しておくと良いでしょう。 強度の高い運動やトレーニングなどで筋肉の疲労が蓄積し、回復に数日かかるような「長期的疲労」の場合は、筋肉の中のたんぱく質が分解されてしまっている状態であると言えます。
長期的疲労の回復には、たんぱく質の分解を防ぐこと、また分解されたたんぱく質をスムーズに補給することが大切です。
特に、筋肉をつくるたんぱく質の中でいちばん多く使われるとされるアミノ酸「BCAA」をサプリメントなどで摂取することが有効です。
また、抗酸化物質のビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールも、筋肉の分解を抑えて疲労を軽減し回復を早める効果があるため、意識的に摂るといいでしょう(4)

(2)参考:稲井真ほか(2017)「日本スポーツ栄養研究誌」 vol. 10

(3)参考:Kerksickほか(2017)「International society of sports nutrition Position stand: nutrient timing」『Journal of the International Society of Sports Nutrition』 第14巻 33号

(4)参考:石井直方(2008)「石井直方の筋肉まるわかり大事典」ベースボール・マガジン社

ストレッチ

ストレッチをすることも、筋肉の疲労回復に効果的です。
ストレッチにより筋肉が伸ばされることで血行がよくなり、疲労物質の排出や栄養素の吸収が促進され、疲労回復につながります。
筋肉の疲労を感じたときは、気になる部位の筋肉を伸ばすストレッチをしてみましょう。
また、血行促進のためにはストレッチのほかに入浴も効果的です。
40度程度のお風呂に浸かりながらマッサージやストレッチを行うことで効率よく血行を促進し、疲労回復を促すことができるでしょう。

ストレッチによる筋肉疲労回復

睡眠

良質な睡眠をとることも、筋肉疲労の回復のために大切です。
睡眠中に分泌される成長ホルモンは、ダメージを受けた筋肉を修復したり、疲労物質を排出したりする働きがあり、筋肉の疲労回復を促します。
成長ホルモンが多く分泌されるのは、入眠後に最初に訪れる「ノンレム睡眠(深い眠り)」のタイミングであると言われています。
睡眠の質をあげるためにも就寝の90分前には食事と入浴を済ませ、良質な睡眠をとって筋肉の疲労も回復できるように努めましょう。

睡眠による筋肉疲労回復

リカバリーウェア

疲労回復効果のあるリカバリーウェアを着用することも筋肉疲労の軽減に有効です。
「SIXPAD Recovery Wear」は、高純度セラミックを練り込んだ特殊繊維「Medicuration®(メディキュレーション)」を使用した一般医療機器のウェアです。
身体から放出される遠赤外線(体温)を輻射(ふくしゃ)することで血行を促進し、筋肉のハリ・コリの緩和、疲労物質の蓄積の抑制、筋肉痛の緩和効果が期待できます。
普段着として着用できるもの、就寝時用のものと2タイプがあるので、疲労回復をしたいタイミングに合わせて選ぶことが可能です。
運動後や就寝時にはリカバリーウェアを着用して血行を促進し、疲労回復しましょう。

リカバリーウェアによる筋肉疲労回復
RecoveryWear
RecoveryWear
RecoveryWearSleep
RecoveryWearSleep

4 筋肉疲労を予防する方法

筋肉疲労を予防するためには、定期的なストレッチ、筋肉のエネルギー源となる炭水化物や必須アミノ酸であるBCAAの摂取、適切な負荷でのトレーニングを心がけることが大切です。
筋肉の疲労を予防して疲れにくい身体をつくるためにも、ぜひ取り組んでみましょう。

定期的なストレッチによる血行促進

定期的にストレッチを行うことは、血行を促進して筋肉疲労を予防する効果が期待できます。
ストレッチには前述の通り、筋肉を緩め、血流を促進する効果があります。
運動やトレーニングの前後はもちろん、就寝前など普段の生活のなかにもストレッチを取り入れて血流を促進し、筋肉疲労を予防しましょう。

運動前のBCAA摂取

高強度のトレーニングをする前には、たんぱく質の分解を防ぐために、必須アミノ酸であるBCAAを運動前に摂取することが必要です。
BCAAとは、バリン、ロイシン、イソロイシンの分岐鎖アミノ酸の総称で、運動時には筋肉のエネルギー源として使われます。
BCAAを摂ることで筋たんぱく質の分解が抑制されるだけでなく、筋肉痛や筋肉疲労を抑制する効果があると言われています(5)
BCAAは体内で作り出すことはできないため、食事やサプリメント等などで意識して摂取しましょう。

(5)山下司ほか(2022)「分枝アミノ酸摂取の有無が運動負荷中の筋疲労に及ぼす影響」 『徳島文理大学研究紀要』 第103巻 p.1-12

筋肉に負荷をかけすぎない

筋肉疲労を起こさないためには、自分に合った強度で運動することが大切です。
筋肉に必要以上の負荷をかけてしまうと、別の筋肉で補う(代償動作)場合があり、本来必要のない筋肉を使うことで筋肉疲労が生じやすくなります。
トレーニングをするときは少しずつ負荷を上げてフォームが崩れない程度を確認しながら取り組むことで、効率よくトレーニングをすることができます。
筋肉の疲労が過度に生じないように、自分に適した負荷でトレーニングを行うようにしましょう。

5 まとめ

筋肉疲労は、乳酸の蓄積や筋肉のエネルギー源となる筋グリコーゲンの枯渇が原因とされています。
乳酸の蓄積を解消できるように軽い運動やストレッチ、リカバリーウェアを活用して血流を促進する、たんぱく質やBCAAなどのアミノ酸を摂取することが大切です。
運動の前後のみならず、普段の生活でも意識して筋肉疲労を回復・予防できるようにしましょう。