ふくらはぎの筋トレ
ふくらはぎの効果的な筋トレメニュー5選
鍛えるメリットも解説
ふくらはぎの筋肉を鍛えることで、歩く・走るなどの生活動作がスムーズに行えるだけでなく様々なメリットが期待できます。
本記事では、ふくらはぎの筋肉の構成や鍛えるメリット、効果的な筋トレメニューをわかりやすく解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
1 ふくらはぎの筋肉の構成と役割
ふくらはぎの筋肉は下腿三頭筋と呼ばれており、主に「腓腹筋」「ヒラメ筋」から構成されています。
2種類の筋肉から構成されていますが、腓腹筋は外側頭と内側頭のふたつの部位、ヒラメ筋はひとつの部位と合計3つの部位から構成されているため「三頭筋」という名前が付いています。
ふくらはぎの筋肉の役割は、冒頭でも紹介したように歩く・走る・しゃがむなどの生活動作を担っているほか、血液を心臓に送り返す際のポンプとしての役割、抗重力筋として正しい姿勢を保持する役割も担っています。
2 ふくらはぎの筋肉を鍛えるメリット
ふくらはぎの筋肉を鍛えるメリットは、運動能力向上のほかに転倒・むくみ防止や血行促進など多岐に渡ります。
ここでは、具体的にふくらはぎの筋肉を鍛えるメリットを紹介していきます。
転倒予防
ふくらはぎの筋肉を鍛えることで転倒やむくみのリスクを軽減する可能性があります。
転倒は高齢者だけでなく労働者にも増加しており、労働者の転倒原因のなかでも「何もないところでのつまずき」が約30%を占めています(1)。
つまずく原因は、加齢による変化や疾患などの身体要因、服用している薬の影響など様々な要因に分けられますが、加齢による変化のひとつに、「筋力の低下」が挙げられます(2)。
ふくらはぎを鍛えることで、転倒防止の効果が期待できるでしょう。
(1)参考:厚生労働省「転倒予防・腰痛予防の取組」
血行促進・むくみ予防
ふくらはぎの筋肉を鍛えると、血行促進効果が期待できます。
ふくらはぎは、血液を心臓に送り返すポンプのような役割を
しています。
「第2の心臓」と呼ばれ、血液循環には欠かせない部位です。
ふくらはぎの筋肉が衰えると血液を心臓に送り返すポンプ機能が低下し、全身の血行が悪くなってしまいます。
血行が悪くなると、むくみや攣りなどの様々な不調を発症することがあります。
ふくらはぎの不調を解消するためには、トレーニングでふくらはぎの筋肉を鍛えると良いでしょう。
疲れにくくなる
ふくらはぎを鍛えると、疲れにくい身体を手に入れることができます。
身体が疲れやすい原因は様々ですが、特に体力不足が大きな原因であると言われています。
体力というと心肺機能をイメージする方も多いかもしれませんが、筋持久力(筋肉の体力)も体力を構成する要素のひとつです。
ふくらはぎは特に筋持久力が必要な部位と言われており、筋持久力が不足していると、歩く・走るなどの一定の時間くり返される動作をした際には疲れを感じやすくなるでしょう。
また、ふくらはぎの筋肉である下腿三頭筋は、姿勢を保つために必要な「抗重力筋」のひとつで常に緊張状態にある筋肉のため、他の筋肉よりも筋持久力が必要とされています。
足首の安定
ふくらはぎを鍛えることで、足首の安定性を向上させることが
できます。
ふくらはぎの筋肉のなかで、足首の安定性に関わる筋肉は
腓腹筋です。
腓腹筋の主な役割は足関節の底屈(つま先を下に向ける)ですが、腓腹筋が衰えていると歩くときや立ち上がるときに足首が不安定になり、上手くバランスが取れなくなることがあります。
腓腹筋を中心にふくらはぎを鍛えると足首の不安定さが解消され、歩く・立ち上がるなどの日常生活動作がスムーズになる効果が期待できます。
運動能力向上
ふくらはぎを鍛えると、運動能力の向上が期待できます。
先述したように、ふくらはぎの筋肉は、歩く・走る・しゃがむなどの動作を行うときに欠かせない筋肉であるため、日常生活だけでなく、スポーツ競技においても重要な役割を果たします。
フルマラソンなどの長い時間動き続けるスポーツの場合は、走り続けるためにふくらはぎの筋持久力、ボールを蹴るなどの瞬発力が必要なスポーツの場合は、大きなパワーを発揮するためにふくらはぎの筋力が必要になるため、ふくらはぎの筋肉を鍛えることは運動能力向上につながるでしょう。
3 ふくらはぎを効果的に鍛えられる筋トレメニュー5選
ふくらはぎを効果的に鍛えられる筋トレメニューをご紹介します。
どのトレーニングも特別な器具は不要で、自宅で簡単に実践できるメニューです。
ぜひ、今日から実践していきましょう。
撮影協力:SIXPADオフィシャルトレーナー KENTA
■ カーフレイズ
カーフレイズは、ふくらはぎを鍛えるトレーニングのなかでも有名な筋トレメニューのひとつで、腓腹筋とヒラメ筋を効果的に鍛えることができます。
難易度も低くフォームも簡単なため、筋トレ初心者の方からご高齢の方まで幅広い層に人気です。
かかとを上げてつま先で立つ動作を繰り返すため、筋肉の持久力向上を期待できます。
またふくらはぎのポンプ機能に働きかけることで血行を促進し、むくみの軽減も期待できるでしょう。
目安の回数は10回×3セットですが、慣れて物足りなくなってきたら写真のようにダンベルなどを用いて
運動強度を上げていきましょう。
- 鍛える筋肉:腓腹筋・ヒラメ筋
- 効果:筋持久力向上・血行促進・むくみ防止
- 難易度:1(5段階評価)
- おすすめな人:女性、筋トレ初心者、高齢者
-
1.
足は腰幅に開いて真っすぐ立つ。
-
2.
上体がぶれないように、つま先で立つ。
-
3.
1の位置に戻る。
-
4.
1~3を10回×3セット行う。
■ スタンディングワンレッグカーフレイズ
スタンディングワンレッグカーフレイズは、通常のカーフレイズに物足りなさを感じてきた人におすすめのメニューで、カーフレイズ同様に腓腹筋とヒラメ筋を効果的に鍛えることができます。
筋持久力の向上をメインとして、血行促進やむくみ防止が期待できます。
通常のカーフレイズでは両方の足を同時に鍛えるのに対し、スタンディングワンレッグカーフレイズは片足立ちの状態で片方ずつ鍛えるため、ふくらはぎにより高い負荷をかけることができます。
難易度は高くはありませんが、身体のバランスがブレてしまうと思うようにふくらはぎに負荷がかけられないことがあるため、壁に手をついてしっかりと身体を支えて実践しましょう。
- 鍛える筋肉:腓腹筋・ヒラメ筋
- 効果:筋持久力向上・血行促進・むくみ防止
- 難易度:2(5段階評価)
- おすすめな人:通常のカーフレイズに慣れてきた人
-
1.
壁に両手をつけ支えにした状態で、片足で立つ。
-
2.
上体がぶれないように、つま先で立つ。
-
3.
1の位置に戻る。
-
4.
1~3を10回×3セット行う。
■ シーテッドカーフレイズ
シーテッドカーフレイズは、椅子に座った状態でふくらはぎを効果的に鍛えることができるメニューで、持久力系の筋肉であるヒラメ筋をメインに鍛えることができます。
アスリートであれば長距離走の選手、一般の方であれば立ち仕事がメインの方などはシーテッドカーフレイズが適しているでしょう。
椅子に座って実践できるため、難易度は低めです。
負荷はダンベルやペットボトルに水や砂を入れて利用するなど、重さがあり足の上におけるものであれば何でも構いません。
15~20回ほどで継続ができなくなる負荷を設定しましょう。
- 鍛える筋肉:ヒラメ筋・腓腹筋 (特にヒラメ筋)
- 効果:筋持久力向上・血行促進・むくみ防止
- 難易度:2(5段階評価)
- おすすめな人:女性や筋トレ初心者、高齢者
-
1.
椅子に浅く座り、太ももに重りを乗せる。
-
2.
つま先を立てるようなイメージで、かかとを限界まで上げる。
-
3.
1の位置に戻る。
-
4.
1~3を20回×3セット行う。
■ アンクルホップ
アンクルホップは、瞬発系の筋肉である腓腹筋をメインに、腓腹筋とヒラメ筋を鍛えるトレーニングで、瞬発力や筋持久力の向上、足首の強化や安定性の向上が期待できます。
瞬発力を養いたいアスリートや、過去にねん挫をした経験があるなど足首周りが気になる人におすすめのメニューです。
跳躍動作が入るため、難易度はやや高めです。
ジャンプして着地するときに、足を痛めないように注意しましょう。
カーフレイズに慣れてきた時期を目安に始めるのがおすすめです。
- 鍛える筋肉:腓腹筋・ヒラメ筋
- 効果:筋持久力向上・瞬発力向上・足首の安定性向上
- 難易度:3(5段階評価)
- おすすめな人:瞬発力を付けたい人、ねん挫の経験がある人
-
1.
足幅を拳1つ分開けて立つ。
-
2.
背伸びをするように両足のかかとを浮かせる。
-
3.
ひざを軽く曲げながらつま先で地面を蹴りジャンプをする。
-
4.
かかとは浮かせたまま、つま先で着地をして連続でジャンプをする。
-
5.
2~4を10回×3セット行う。
■ ドンキーカーフレイズ
ドンキーカーフレイズは、椅子や台に手をついて実践するふくらはぎの筋トレメニューで、主に瞬発系の筋肉である腓腹筋を鍛えることができます。
勢いよくつま先立ちになることが重要なポイントです。
瞬発力を養えるトレーニングとしてアスリートなどにも人気のメニューですが、特別な器具は不要で椅子や台があればすぐ実践できるため、ご高齢の方でも手軽に取り組めます。
難易度は低めです。
ひざの高さほどの安定した椅子や台を用意して取り組みましょう。
- 鍛える筋肉:腓腹筋・ヒラメ筋 (特に腓腹筋)
- 効果:瞬発力向上・足首の安定性向上
- 難易度:3(5段階評価)
- おすすめな人:瞬発力を付けたい人、ねん挫の経験がある人
-
1.
ひざの高さ程度の椅子に両手を着き、ひざは伸ばしたままにする。
-
2.
勢いよくつま先立ちになる。
-
3.
1の位置に戻る。
-
4.
1~3を20回×3セット行う。
4 ふくらはぎを鍛える際のおすすめの頻度
ふくらはぎを鍛える頻度は、1~2日おきの実践がおすすめです。
毎日トレーニングをすると早く効果が出ると思う方も多いかもしれませんが、トレーニングによって傷ついた筋肉が回復(超回復)するには24~48時間の期間を要します。
傷ついた筋肉が回復しない状態でトレーニングをすると筋肉を痛める可能性があるため、しっかりと休むことも意識しましょう。
回復の期間を設けることに加え、回数や負荷をしっかりと調整して、筋トレの効果がしっかり出る状態で実践することも大切です。
トレーニングの動きを30回以上連続して実践できる場合は、負荷が軽すぎる可能性があります。
ふくらはぎのトレーニングは軽負荷のものが多いため、慣れてきたら難易度を上げる、ダンベルを使うなどして負荷をかけて実践しましょう。
5 座ったまま手軽に鍛えるなら「Foot Fit 3」シリーズ
紹介したような自重トレーニングをする時間が忙しくて取れない日は、EMSトレーニング・ギアを活用することもおすすめです。
「Foot Fit 3」は、EMS(筋電気刺激)が足裏・前すね・ふくらはぎの筋肉にアプローチし、足の筋肉を効率よく鍛えることができます。
座った状態で使用できるので、デスクワーク中やテレビを見ているときなど「ながら」でトレーニングすることが可能です。
また、ふくらはぎに直接当ててアプローチすることも可能です。
「Foot Fit 3 Heat」はヒーター機能を搭載しているため、足の冷えが気になる方でもあたためながら快適にトレーニングをすることができます。
6 まとめ
本記事では、ふくらはぎを鍛えるメリットや効果的な筋トレメニューを紹介しました。
ふくらはぎは、鍛えることで様々なメリットが実感しやすい部位です。
また、引き締まったのが目に見えやすい部位でもあるため、
変化を楽しみながら効率的にトレーニングを実践していきましょう。