下腹部の筋トレ
下腹部を引き締める筋トレ
自宅でぽっこりお腹を解消できるおすすめの方法
ぽっこりお腹の解消には、下腹部の筋トレや食事を意識すること、有酸素運動が効果的です。
本記事では、下腹部の筋肉の構成とその鍛え方、下腹部の脂肪を落とすポイントを紹介しています。
自宅で手軽にできる筋トレを紹介していますので、ぜひ取り組んでみましょう。
1 下腹部を構成する筋肉
下腹部を構成する筋肉は、大きく腹直筋、腹斜筋、腹横筋の3つです。
鍛える筋肉の部位や役割を意識することで筋トレ効果をより期待できるため、ぜひ覚えておきましょう。
腹直筋
腹直筋はお腹の前面(肋骨の下から恥骨にかけて)にある筋肉で、
背中を前方に丸める体幹屈曲動作や正しい姿勢を維持する役割を担っています。
縦に白線(はくせん)、横に腱画(けんかく)と呼ばれる腱線維があり、それらによって筋肉が6〜8つに分かれています。
腹直筋の厚みが増すことでより分かれ目がくっきりと見えるようになるため、腹直筋を鍛えることで俗にいう「シックスパック」になります。
腹直筋を鍛えることで引き締まった見た目になるだけでなく、内臓の保護や内臓の下垂防止にも効果的なため、ぽっこりお腹の解消にも重要な役割を担っていると言えます。
腹斜筋(内・外)
腹斜筋は脇腹にある筋肉で、表層部にある「外腹斜筋」、その内側にある「内腹斜筋」の2つの筋肉により構成されています。
上体を横に倒す側屈動作や、ゴルフのスウィングや野球のバッティングのような
ひねる動作で使われ、スポーツをするうえでも欠かせない筋肉です。
腹斜筋を鍛えることで引き締まったくびれが手に入るだけでなく、姿勢の安定に関わる腹圧の向上や内臓の位置を安定させるといった効果があります。
さらに、排便をサポートする働きもあるため、便秘で下腹部がぽっこりしている方は特に、しっかりと鍛えたい筋肉です。
腹横筋
腹横筋は内腹斜筋のさらに内側に位置しており、お腹の筋肉のなかでいちばん深層にある
筋肉です。
インナーマッスルとして、腹直筋や腹斜筋などの他の腹筋をサポートする役割を担っています。
胴の周りを覆うように位置しており、内臓を支えるコルセットのような働きをしているのが
特徴です。
腹横筋を鍛えることは、便通の改善や、臓器を正しい位置に保つことによるぽっこりお腹の改善を期待できると言えるでしょう。
2 下腹部が出る原因
ぽっこりお腹になる原因には、脂肪の蓄積や下腹部の筋肉の衰え、便秘、姿勢の悪化などが考えられます。
下腹部をすっきりとさせるために、まずはぽっこりお腹になる原因を把握しましょう。
脂肪の蓄積
下腹部が出る主な原因に、脂肪の蓄積が挙げられます。
脂肪には、胃や腸など臓器の周りにつく「内臓脂肪」と皮膚の下につく「皮下脂肪」の2種類があり、内臓が集まる下腹部には、内臓脂肪と皮下脂肪の両方が蓄積しやすいと言えます。
内臓脂肪や皮下脂肪がつく原因は、食べ過ぎやお酒の飲みすぎ、運動不足などが考えられ、また女性はホルモンの働きにより男性に比べて皮下脂肪が蓄積しやすいと言われています。
下腹部の脂肪はいちど蓄積すると落ちにくいため、気になる方は早めに改善に取り組みましょう。
下腹部の筋肉の衰え
下腹部がぽっこり出る原因のひとつに、筋肉の衰えも挙げられます。
腹筋は内臓を正しい位置に保つ働きをしており、腹筋の筋力が低下すると内臓を支えられず、内臓が前方にずれることで下腹部がぽっこり出てしまうのです。
下腹部の筋肉が衰える原因には、加齢や運動不足が挙げられ、衰えてしまった筋肉は正しく筋トレをすることで筋力を回復することができます。
また、以前よりも胃が下がってきたと感じる方も下腹部の筋肉が衰えている可能性があります。
本記事の後半ではぽっこりお腹解消におすすめの筋トレを紹介していますので、ぜひ取り組んでみてください。
便秘
便秘も下腹部がぽっこりする原因のひとつです。
便秘の状態が続くと、溜まった便やガスがお腹を膨らませ、下腹部がぽっこりしてしまいます。
また便が腸内に長く溜まると腸の動きが悪くなり、基礎代謝が低下して太りやすくなると考えられています。
ぽっこりお腹が気になる方は、便通の改善にも取り組みましょう。
姿勢の悪化
反り腰や猫背といった姿勢の悪さも、下腹部がぽっこり出てしまう原因のひとつです。
姿勢の悪化には骨盤が大きく関係しており、骨盤が歪むと内臓を正しい位置にキープできず下腹部が前に出てしまいます。
特に産後の女性は、妊娠により骨盤が前傾し、腰が反りやすい状態が長く続きます。
骨盤が前傾した姿勢が長く続くことは下腹部の筋肉の衰えにもつながるため、ぽっこりお腹になる原因のひとつになります。
下腹部の筋トレや普段の姿勢を意識することで、正しい姿勢をキープできるようにしましょう。
3 下腹部を鍛えるのにおすすめの筋トレ
特別な器具を用いずに自宅で簡単に取り組める下腹部の筋トレメニューを紹介します。
ぽっこりお腹解消に効果的な筋トレ、下腹部をしっかり引き締めるのに効果的な筋トレの二つに分けて紹介していますので、目的に合わせてご覧ください。
撮影協力:SIXPADオフィシャルトレーナー KENTA
ぽっこりお腹解消におすすめの筋トレ
ぽっこりお腹の解消におすすめの筋トレを紹介します。
難易度が低いものから順に紹介していますので、運動初心者の方は紹介した順に取り組んでみてください。
■ ドローイン|呼吸でインナーマッスルを刺激
ドローインは、インナーマッスルである腹横筋を鍛えるトレーニングです。
呼吸とお腹の意識だけで行うことができるので難易度が低く、初心者でも取り組みやすい筋トレメニューです。
腹横筋を鍛えて臓器を正しい位置に整えることで、姿勢改善効果を期待できるでしょう。
お腹の動きを意識できるように、お腹に手を当てながら行うのがおすすめです。
- 鍛える筋肉:腹横筋
- 効果:姿勢改善
- 難易度:1(5段階評価)
-
1.
両ひざを曲げて仰向けになる。
-
2.
ゆっくり息を吐きながらお腹をへこませる。
-
3.
おなかをへこませた状態をキープしたまま呼吸を続け、
30秒経ったらお腹の力を抜く。 -
4.
2~3を3セット繰り返す。
■ デッドバグ|腰痛持ちの方にもおすすめ
デッドバグは仰向けで腹直筋を鍛えるトレーニングです。
うつぶせの状態で腰を浮かせるプランクよりも腰の負担が少ないため、腰痛が気になる方にもおすすめです。
姿勢をキープする役割を持つ腹直筋を鍛えることで、姿勢改善効果が期待できます。
- 鍛える筋肉:腹直筋
- 効果:姿勢改善
- 難易度:2(5段階評価)
-
1.
仰向けに寝て両手を天井に向かって伸ばし、両ひざと股関節を約90°に曲げた状態で足を浮かせる。
-
2.
息を吐きながら、片方の腕を床に向かってゆっくりと下ろす。
同時に、下ろした腕と反対の脚を床に向かってひざに伸ばしながらゆっくりと下ろす。
※背中はぴったり床につけ、腰は反らないように注意しましょう。 -
3.
腕と脚が床に平行になるまで下ろしたら、息を吸いながら元の姿勢に戻る。
-
4.
反対側も同様に、対角の腕と脚を同時に下ろす。
-
5.
3~4を15回×3セット繰り返す。
■ レッグレイズ|下腹部をダイレクトに鍛える
レッグレイズは、下腹部全体をダイレクトに刺激して鍛えることができるトレーニングです。
ドローインやデッドバグに比べて腹筋が大きく伸び縮みするため、
少々きつく感じるかもしれません。
回数やインターバルなどを調整し、無理なく行いましょう。
- 鍛える筋肉:腹直筋・腹横筋・腹斜筋
- 効果:下腹部の引き締め
- 難易度:4(5段階評価)
-
1.
脚を伸ばして仰向けになり、手は身体の横かお尻の下に置く。
-
2.
脚をそろえた状態で、太ももを天井に向かって真っすぐ上げる。
-
3.
息を吐きながら、脚を床につくぎりぎりのところまでゆっくり下ろす。
※脚を下ろすときは腰が反らないように気をつけてください。 -
4.
2~3を15回×3セット繰り返す。
下腹部をしっかり鍛えて引き締めたい方におすすめの筋トレ
下腹部をよりしっかり鍛えて引き締めたい方におすすめの筋トレを紹介します。
全体的な難易度は若干高くなりますが、取り組みやすいものから順に紹介していますので、無理せず取り組んでください。
■ プランク|基本の体幹トレーニング
プランクは、基本の体幹トレーニングとして有名な、うつ伏せの姿勢をキープするトレーニング
です。
身体を真っすぐにキープすることで、腹筋やインナーマッスルなど数多くの筋肉を鍛えることができます。
激しい動作を伴わないためアパートやマンションなどでも騒音を気にせずでき、テレビを見ながらでも気軽に取り組めるトレーニングです。
- 鍛える筋肉:腹直筋・腹斜筋・腹横筋
- 効果:お腹周りの引き締め
- 難易度:2(5段階評価)
-
1.
うつ伏せの姿勢から両ひじを床につける。
-
2.
腰を浮かせてつま先を立て、横から見ると一直線になるように姿勢をキープする。
-
3.
2の姿勢を60秒キープする。
■ ツイストクランチ|お腹周りを引き締める
ツイストクランチはひねり動作を伴う腹筋運動
です。
上体をひねることで脇腹が刺激されるため、
下腹部だけでなく引き締まったくびれも手に入ります。
上体をひねるときは反動を使わず、腹筋を意識して行うことがポイントです。
- 鍛える筋肉:腹直筋・腹斜筋
- 効果:お腹周りの引き締め・くびれづくり
- 難易度:4(5段階評価)
-
1.
仰向けになり両ひざを曲げ、両手は耳の後ろ付近に当てる。
-
2.
対角のひじとひざを近づけるように、上体を丸めながら身体をひねる。
-
3.
反対も同様に行う。
-
4.
2〜3を15回×3セット行う。
■ スクワット|全身運動で効率よく脂肪燃焼
下半身を鍛えるための筋トレというイメージが強いスクワットですが、実はぽっこりした下腹部を改善するのにも効果的なトレーニングです。
全身を連動して動かすため、
下腹部の筋肉を刺激できるだけでなく脂肪燃焼効果も期待できます。
腰が反らないように腹筋と股関節の動きを意識し、ゆっくり丁寧に動作してみましょう。
- 鍛える筋肉:腹直筋・大臀筋・ハムストリング
- 効果:脂肪燃焼
- 難易度:5(5段階評価)
-
1.
足を肩幅くらいに開いて立ち、両手は床に平行になるように前方に伸ばすか胸の前でクロスする。
-
2.
腰を軽く後ろに引きながら身体をゆっくりと下げ、太ももが床と平行になる地点で一時停止する。
-
3.
足裏で床を押しながらゆっくり1の姿勢に戻る。
-
4.
2~3を15回×3セット行う。
4 下腹部の脂肪を落とすためのポイント
下腹部の脂肪を落とすためには、筋トレのほかにも食生活の見直しや有酸素運動も大切です。
お腹の脂肪は落ちるまでに時間がかかるため、継続的にバランスよく取り組みましょう。
筋肉を構成する「たんぱく質」を意識した食事
下腹部の脂肪を落とすためには、たんぱく質を意識した食事を心がけましょう。
たんぱく質は筋肉の材料となる栄養素で、筋肉の修復と成長をサポートします。
筋肉量が増えれば基礎代謝が上がり、日常生活でもより多くのカロリーを消費できるようになるため、下腹部の脂肪も燃焼しやすくなります。
たんぱく質は、鶏肉や大豆製品、魚、卵などに多く含まれています。
1日の推奨摂取量は、体重1kgあたり1.2〜1.8gが目安となり、1食あたりおよそ20~25g程度
です。
食事だけで十分なたんぱく質量を補うのが難しい場合は、プロテインやサプリメントなどの補助食品を取り入れるのもいいでしょう。
便秘解消のために食物繊維を摂る
便秘が原因で下腹部がぽっこりしている方には、食物繊維を摂取することが有効です。
食物繊維には腸内環境を整えて便通をスムーズにする効果があり、溜まった便が排出されることで下腹部の見た目もすっきりします。
また食物繊維には、食後の血糖値の上昇を抑える、コレステロールを吸収して体外に排出するといった働きもあるため、肥満を予防・改善させる効果も期待できるでしょう。
食物繊維は穀物や果物、野菜、豆類などに豊富に含まれています。
朝食にオートミールを取り入れたり、サラダを毎食食べたりするなど、意識的に摂取しましょう。
脂肪燃焼のために有酸素運動を組み合わせる
下腹部の脂肪を落とすためには、筋トレや栄養面の工夫に加え、有酸素運動を行うのがおすすめです。
筋トレは主に糖をエネルギー源とするのに対し、有酸素運動は主に脂質をエネルギー源とするため、有酸素運動は脂肪燃焼に効果的とされています。
特に、内臓脂肪が多い下腹部の脂肪を減らすにはうってつけの運動です。
内臓脂肪を減少させるためには、少なくとも週あたり10メッツ・時以上の有酸素性運動を行う必要があると
されています(1)(2)。
週あたり10メッツ・時の運動量の目安としては、ウォーキングの場合は毎日30分程度、ゆっくりとしたジョギングの場合は20~30分程度を週4回が目安です。
有酸素運動は継続が大切なので、自分が無理なく続けられる強度の運動を行いましょう。
(1)参考:メッツ / METs|e-ヘルスネット
(2)参考:内臓脂肪減少のための運動|e-ヘルスネット
5 有酸素運動には、「The Bike Smart」がおすすめ
下腹部の脂肪を落とすためには、筋トレに加えて有酸素運動も大切です。
屋外でウォーキングやランニングをする方法もありますが、より自宅で手軽に有酸素運動をしたい方は「The Bike Smart」がおすすめです。
The Bike Smartはひとりでも簡単に運べる軽量・コンパクトなフィットネスバイクで、自宅で楽しみながら気軽に有酸素運動ができます。
ひとりでも簡単に運ぶことができ、使わないときは移動して片付けておくことも可能です。
またお腹周りの筋肉を鍛える「Powersuit Core Belt」と併せて使用すれば、有酸素運動と筋トレが同時にでき効率よく運動ができるでしょう。
6 まとめ
本記事では、下腹部がぽっこりしてしまう原因やぽっこりお腹の解消法、下腹部の筋トレメニューを紹介しました。
下腹部を引き締めるためには、筋トレで下腹部の筋肉を鍛えるのに加え、たんぱく質や食物繊維を意識的に摂る食生活が有効です。
下腹部には体脂肪が多いため、脂肪燃焼効果の高い有酸素運動も組み合わせましょう。
効果を出すには、継続が大切です。
無理なく自身のペースでできるように心がけましょう。