毛深い方にとって手の甲の毛は悩みの種でしょう。
手の甲は露出の多い部位のため、毛の処理を怠ると、手に視線がいく場面で恥ずかしさを感じてしまいます。
本記事では、手の甲に生える毛の特徴や毛周期、処理方法について紹介します。
処理方法によってメリット・デメリットが異なるため、自分に合った方法を取り入れることが重要です。
例えば、今すぐに手の甲の毛を処理したい方には手軽なカミソリや毛抜きが向いています。一方、将来的に自己処理の回数を減らしたい方は、クリニックやサロン、光美容器でのケアがおすすめです。
処理方法ごとのメリット・デメリットを把握したうえで、自分に合った方法を取り入れ、美しい手を目指しましょう。
まずは、手の甲に生える毛の特徴を知っておきましょう。
手の甲に生える毛は、ほかの部位と比べて細いことが特徴ですが、細くて薄い毛がまばらに生えている方もいれば、長く濃い毛が生えている方もおり、個人差があります。
また、手の甲には血管やシワ、骨などの起伏があるため、ムダ毛処理がが難しい部位です。
誤って怪我をしてしまうと、常に露出している部位であるため目立ちやすいです。手洗いや食器洗いなどで水によく触れるため、ほかの部位に比べて治りも遅くなりがちです。
また、手の甲は新陳代謝が滞りやすい部位であり、カミソリなどで何度もこすると黒ずみが起こりやすくなります。
毛が生えてから抜け落ちるまでのサイクルを「毛周期」といい、下記4つの段階があります。
部位によって、毛周期の長さは異なります。
手の甲の毛の毛周期は、約3ヶ月~5ヶ月です。腕や脚、脇毛などの毛周期とほぼ同じで、1日に約0.2mm伸びるといわれています。
「手の甲の毛が薄い人と濃い人の違いは何?」「昔より手の甲の毛が濃くなった気がする」と悩んでいる方もいるでしょう。
手の甲の毛が濃い原因として、下記が挙げられます。
子どもの頃から毛深く、両親もしくはどちらかの親が毛深い場合、遺伝の影響が考えられます。
両親の体毛が薄くても、祖父母が毛深い場合、隔世遺伝の可能性もあります。
遺伝は先天的なものであるため、遺伝による毛深さを改善する方法はありません。
遺伝が原因で毛深い方は、生活習慣の改善や適切な自己処理をおこない、今以上に毛深くならないように気をつけましょう。
男性ホルモンのひとつであるテストステロンには、毛の成長を促す効果があります。
テストステロンは女性にも存在し、ストレスや睡眠不足などからホルモンバランスが乱れると、男性ホルモンが優位になり毛深くなることがあります。
毛深くなかったにもかかわらず、急に毛が濃くなったという場合は、ホルモンバランスの乱れを疑いましょう。
ホルモンバランスの乱れは、毛深くなる以外にも肌荒れや月経不順などのトラブルを引き起こします。
毛が濃くなってきたと感じたら、規則正しい生活や適度な運動、バランスのよい食事を心がけ、ホルモンバランスを整えましょう。
シェービング後に手の甲の毛が濃くなったと感じる場合は、本当に濃くなったわけではなく、濃く見えているだけの可能性があります。
毛の形は、毛先が細く根元付近は太くなっているため、シェービング後に肌表面に現れる毛の断面積が広くなり、シェービング前より毛が濃くなったように感じます。
シェービングだけで毛が濃くなることはないため安心しましょう。
処理後に濃く見えることが気になる方は、ワックスや毛抜きで毛を抜く方法や、クリニック・サロン、光美容器など、徐々に毛が目立ちにくくなる方法がおすすめです。
手の甲の毛を処理する方法を、それぞれのメリット・デメリットを交えて解説します。
自分に合った方法を見つけましょう。
カミソリは、ドラッグストアやコンビニなどで安く購入でき、思い立ったときにすぐ処理できる手軽さがメリットです。
コンパクトなため持ち運びやすく、外出先で手の甲の毛が気になったときも処理できます。
一方、手の甲には血管やシワ、骨による起伏があるため、シェービングがやや難しい点がデメリットです。
利き手を処理する際は、利き手ではない手でカミソリを持つため肌を傷つけるおそれがあります。
また、手の甲は新陳代謝が滞りやすく、カミソリなどで何度もこすると黒ずみなどの色素沈着を起こすことがあるため、シェービング剤を使用し、ゆっくりと慎重に処理しましょう。
カミソリ同様、毛抜きは安く購入でき、処理したいときにすぐできる手軽さがメリットです。
少ない本数であれば、外出先でも毛が気になったときに処理できます。
一方、毛と一緒に毛穴を引っ張ってしまうと、毛嚢炎や埋没毛などの肌トラブルに繋がるおそれがあり、肌へのダメージが大きい点がデメリットです。
毛抜きで処理したあとは、冷却や保湿を十分におこないましょう。
また、利き手ではない手で毛抜きを扱うことは困難です。毛深くて手の甲の毛が多い場合、毛抜きで1本1本毛を抜くのは非常に時間がかかります。
除毛クリームは、有効成分で毛を溶かす処理方法です。クリームを塗って洗い流すだけのため利き手の処理も簡単にできます。
広範囲に毛が生えている方でも一度に毛を除去できる点がメリットです。
カミソリと異なり、伸びてきた毛がチクチクしにくいためシェービング後の不快感に悩んでいる方にもおすすめです。
一方、肌質によっては除毛クリームが合わない可能性があるため、事前にパッチテストをおこなってから使用しましょう。
頻繁に除毛クリームを使用すると、肌荒れのリスクが高まることがあります。説明書記載の使用頻度を守りましょう。
ワックスは、温めたワックスを塗り、冷えて固まったらワックスを一気に剥がして毛を抜く方法です。
細い毛や古い角質も一緒に除去できるため、綺麗に仕上がります。
毛根から抜くため、比較的長い期間、綺麗な状態をキープできる点もメリットです。
一方、ワックスを剥がす際に痛みを伴い、特に毛深い方は痛みを感じやすいです。
人によっては、ワックスを剥がすことが刺激となり、炎症や赤みなどの肌トラブルを起こす可能性があります。
クリニック・サロンでは、光やレーザーを使用してムダ毛ケアをおこないます。
継続的に通うことで、徐々にムダ毛と毛穴が目立ちにくくなる点がメリットです。
将来的に自己処理の回数を減らしたい方や、毛穴が目立ちにくい綺麗な手を目指したい方に向いています。
一方で、結果が出るまでに時間がかかる点がデメリットです。
光やレーザーが反応する成長期の毛は、全体の10%~20%といわれています。一度の照射ではすべての毛に反応しないため、毛を目立ちにくくするために少なくとも5回以上は通わなければなりません。
また、手の甲は皮膚が薄く骨が近いため、痛みや熱を感じやすい部位です。痛みが苦手な方は不安を感じるかもしれません。
光美容器は、メラニン色素(黒い色素)に反応して発生する熱でムダ毛にアプローチすることで、毛を目立ちにくくする方法です。
継続的に使うことで、徐々にムダ毛や毛穴が目立ちにくい綺麗な手を目指せます。
好きなタイミングでケアできるため、多忙な方に特におすすめです。
また、手の甲以外にも、顔や脚、腕、Vゾーン、指、背中、お腹などほぼ全身に使用できるため、コストパフォーマンスが高い点もメリットです。
一方、手の甲は皮膚が薄く骨が近いため、チクッとした痛みや熱を感じることがあります。
痛みが苦手な方は、照射レベルを調節できる商品を使用し、痛みや熱の感じ方を確認しながら慎重に照射をおこないましょう。
手の甲の毛を処理する際に気をつけるべきことは怪我と肌トラブルです。
カミソリや毛抜きを使って利き手の毛を処理する場合、上手く扱えずに肌を傷つけてしまう可能性があります。
カミソリの場合はシェービング剤を使用して処理しましょう。
毛抜きの場合、抜くことが難しい毛を無理に抜かず、カミソリや除毛クリームなどほかの方法を併用することも検討しましょう。
また、カミソリ・毛抜き・除毛クリーム・ワックスによる処理を頻繁におこなうと肌に大きな負担を与えてしまいます。
毛が濃く、頻繁に処理をおこなっている方は、クリニックやサロン、光美容器によるケアに切り替えることも検討しましょう。
クリニックやサロン、光美容器は、徐々にムダ毛が目立ちにくくなるため、自己処理の回数が減り、肌への負担を軽減できます。
カミソリや毛抜き、除毛クリームなどは手軽な処理方法ですが、処理のやり方や頻度によっては肌トラブルに繋がるおそれがあります。
起こりうる肌トラブル | 特徴 |
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埋没毛 | カミソリや毛抜きなどで肌が傷つくことで毛穴が塞がり、伸びてきた毛が皮膚表面に出られなくなる。 |
毛嚢炎 | カミソリや毛抜き、除毛クリームなどで肌が傷つくことで、毛穴やその周辺が炎症を起こす。 |
色素沈着 | カミソリなどで頻繁に肌をこすり、ターンオーバーが乱れることでメラニン色素が皮膚内に残る。 |
これらの肌トラブルを避けるためには、自己処理の頻度を減らし、処理後の冷却や保湿を十分におこなうことが大切です。